【睡眠】いつになっても終わらない夜泣き。それって夜驚症かも?
赤ちゃんの夜泣きといえば、頻繁に夜中に目が覚める0歳の頃から1・2歳にかけてだんだんと安定して眠れるようになってゆく場合が多いでしょう。
しかし、3歳頃になってもお子さんが夜中に泣き叫び起きてしまう……というケースも実は少なくありません。
身体が発達してきている分大きくなっている夜中の泣き声に、頭を抱えているご家庭もあることでしょう。
3歳過ぎてからの夜泣きであれば、それはもしかして【夜驚症】かもしれません。
【夜驚症】とは?
赤ちゃんの夜泣きと幼児の夜驚症(やきょうしょう)は夜に目を覚ますという点は同じであっても、全く別の物とります。
夜驚症は眠りについてからあまり時間が経たないうちに、極度の不安から目覚めてしまうことですが、完全に覚醒しているわけではありません。
夜驚症が起きるのはノンレム睡眠時で、3~8歳に最も多く起こります。
小児は悲鳴を上げて怖がり、心拍数の上昇、発汗、速い呼吸がみられます。
(引用:MSDマニュアル家庭版 「小児の睡眠障害」)
夜驚症は眠りが深い時に発作のように起こるため、泣き叫んだり暴れたりすることもありますが、保護者が近くにいることは本人も分かっておらずこちらがどんなになだめても聞こえていないことも。
赤ちゃんの夜泣きは意識が薄い状態の中で暑い・寒い・お腹がすいた、おむつが濡れている……などの不快によって起こり、抱っこして安心させてあげるだけでも落ち着くことがありますが、これが大きな違いだとも言えます。
数分感叫びつづけたあとにはまた何事も無かったかのように寝てしまい、翌朝には本人の記憶に残っていないことが多いようです。
【夜驚症】は何故起こる?
夜驚症の原因は完全にはっきりしているわけではありませんが、日中過ごす中での何かしらの恐怖体験が発達途中の脳に大きな刺激を与えていることが一つとして挙げられています。
決して何か特別な怖い体験でなくとも、いつもと少し違うはじめてのことがあった、大きな音を聞いた、といったことでも原因になり得るため、どんなお子さんでも発症の可能性はあるといえるでしょう。
親子で抱えず、クリニックの受診も視野に
夜驚症は睡眠障害の一つともされており、さらには毎日のこととなるとご家庭でもどう対処してよいか分からないことも多いでしょう。
心身の成長につれて徐々に、または突然症状がなくなるというケースもあるようですが、最近では小児科でも夜驚症の専門相談などを行っているクリニックがあるため、ご家庭で抱え込まずに相談してみるのもおすすめです。
子どもの睡眠に関する悩みは、保護者の方も眠ることが出来ず体力や気力の低下にも繋がりやすいものです。