どうしてお友達を叩いてしまう?子どもの心理と対策とは
公園や児童館でもお友達と遊ぶことが出来るようになり、自己主張も強くなる2〜3歳頃から、お友達を叩いてしまうというお子さんを見かけます。
親が何度言いきかせても、しばらくするとまた手が出てしまう子は、一体どのような心理なのでしょうか。
言葉や態度に出来ない想いが手に出てしまう
まだ言葉を上手く話すことが出来ない2歳頃には、特に自分の想いの表現方法が分からず、手がでてしまうということが多いでしょう。
この時期は、「○○がしたい」「おもちゃを貸して欲しい」といった主張が増えると同時に、何かが欲しいと思ったときに”順番を守る”など社会的なルールをまだ身につけている最中です。
感情のコントロールを覚えていく時期に、想いを言葉や態度でうまく表現出来ないことが重なり、衝動的に手が出てしまうということが考えられます。
その子なりの人との関わり方
お友達を叩いてしまうからといえ、必ずしもその子が嫌いだという感情ではありません。
一緒に遊びたい・もっと構って欲しいという精一杯の気持ちを上手く言葉に出来ずに現れた表現の一種でもあり、そもそも人を叩くということが悪いことだとまだ認識出来ていない子がいます。
そこでむやみに叱られたり、親が叩き返したりしてしまうと「自分はただ遊びたいと伝えただけなのに」という想いが募り、理解出来ない可能性も。
その子なりの人との関わり方を「叩くことはいけないこと」として伝えていくことが大切です。
気持ちに共感し、一緒に考えること
お友達に限らず親や近しい人を叩いてしまうというケースもありますが、どんな場合でもその行動の裏には何か感情が隠れているはずです。
自分の気持ちを上手く表現出来ないことが原因であれば、まずは「どうして叩いたの?」と気持ちを汲み取り、代わりに言葉に出して共感してあげましょう。
自分の気持ちを理解してくれる存在から安心感が伝わり、これを繰り返すことで感情の整理や言葉の習得にも繋がっていきます。
その後に「でも、叩かれたら痛くて悲しいよね」と叩くことはいけないことであると教え、叩く以外にどんな風に伝えれば良かったのかを一緒に考えてみましょう。
「おもちゃが欲しいなら、ちょうだいと言葉や態度で伝えようね」と、その都度、子ども自身がどうすべきだったか保護者と一緒に考えていくことで、叩く以外の気持ちの表現を身につけていくことが出来るはずです。
道しるべを作ってあげましょう
子どもが衝動的に叩くのをやめるのは、なかなか簡単なことではありません。
何度伝えても子どもが叩くことをやめずに、お友達と遊ばせるのが怖いと悩んでしまうこともあります。
そんなときは、言葉や感情のコントロールを身につけていけるよう、根気よく親子で一緒に考え、子どもの成長の道しるべを作っていってあげましょう。