ママも見直すべき?!流行中の”麻しん”について見直そう
2018年、急激に広がっている”麻しん=はしか”。
病名は聞いたことがあるけれど、実際にはどんな症状なの?予防法はある?という方も多いようです。
妊娠中の方や子どもにとっては、時に猛威ともなる麻しんについて、改めて知っておきましょう。
麻しんはどんな症状?
麻しんはウイルスによる感染症です。感染後には2週間弱の潜伏期間があると言われており、その後2〜4日の発熱、咳・鼻水・くしゃみなどと結膜炎に似た症状と身体に発疹が出て、次第にそれらが強くなると言われています。
熱は3〜4日で下がることが多いですが、発疹はしばらくの間色素沈着が残ることも。
麻疹の影響って?
麻しんにかかった時、注意しなければいけないのが合併症です。
気管支炎、肺炎、中耳炎の他、1000人に1人の確率で脳炎の発症もあり、これが慢性化すると死に至ることも。
免疫力が弱い妊娠中の女性や小さな子どもの場合には麻しんが重症化しやすいため注意が必要です。
合併症を引き起こす確率が上がる可能性が考えられ、さらに妊婦は流早産をしやすくなるという研究結果も発表されています。
子どもの感染の場合には、10万人に1人という数ではあるものの、感染後の学童期に中水神経疾患を発症し、数年〜十数年で死に至可能性もあるといわれています。
予防対策について
2018年春頃に沖縄で外国人観光客が麻疹と診断されて以降、次々に感染が広まり関東でも麻しん感染者が見られるようになっています。
麻しんは感染力がとても強いのが特徴の一つ。感染者と直接触れ合わなくても、空気感染や飛沫感染で広まっていくため、妊娠中の方や麻しんの免疫を持っていない方が多くの人が集まる場所へいく時にはマスクをして外出することをおすすめします。
抗体がない人は要注意が必要
麻しんは一度かかると免疫がつき、再度かかることはないと言われています。
現在では生後12〜24ヶ月の間に1回、5〜7歳の間に一回と合計2回の予防接種が義務づけられており、このワクチンを受けることで感染を高い確率で防げるとされています。
しかし、この規定が定められたのはこの十数年の間のこと。
1978年までは予防接種自体が任意、その後1回の予防接種が定められたものの、それでは不十分と言うことが分かり1990年に2回の予防接種が義務化とされました。
つまり、1990年より以前に産まれた世代では特に麻しん感染への注意が必要です。
妊娠している最中には、予防接種を受けることが難しくなっています。
まずは自分が幼少時に予防接種をきちんと受けているか、また過去にかかったことがあるかを調べましょう。
免疫を持っていないという場合には、人ごみや麻しんの流行地域を避けて行動するよう注意してみてくださいね。
※ 参考
東京都福祉保険局「麻しん(はしか)」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tthc/kansensho/kansensho/shikkan/mashin.html
麻疹流行とその対策大阪府立母子保健総合医療センター産科部長 末原 則幸
http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/MEMBERS/TANPA/H13/010910.htm